アーユルヴェーダは「生命の科学」である・・・その奥義とは?
私たちが生きている世界、森羅万象には、必ず相対する「陰」と「陽」の性質があります。
<男と女><月と太陽><右と左><求心力と遠心力><軽いと重い><北と南><寒いと温かい>など・・
まったく正反対のものが、それゆえに対になって存在していることで成立しています。
この陰陽の二つの働きを、アーユルヴェーダで考えるとしたら
動のエネルギーであるヴァータは、「陽」のエネルギー
静のエネルギーであるカファは、「陰」のエネルギー
そこに、アーユルヴェーダではもう一つ、エネルギーの陰陽を変化させるピッタ「火」のエネルギーが加わる・・と私は捉えています。
中国医学では「命門の火」という身体の「火」によって、生命を維持していると考えられています。
当院では体内の「火」のエネルギーをコントロールすることに長けているアーユルヴェーダと鍼灸治療の手法を用いて、人々の心身の不調を調整しています。
アーユルヴェーダは、なぜオイルを使うのか?
アーユルヴェーダのアビヤンガ・オイルマッサージも、体内に「火」のエネルギーを与えて心身の不調を立て直すための有効な手段として用います。
症状改善に向けて行われるアビヤンガ・オイルマッサージに使用される当院の特注オイルは、貴重なアーユルヴェーダハーブの成分をオイルに転写させるため、長時間煮込んで作られています。
特に、火のエネルギーを必要とする症状のための特注オイルは、他の種類のオイルに比べて煮込み時間が自然と長くなる。
調合されている薬草の性質が、火のエネルギーをじゅうぶんに蓄えるために起こる現象かもしれません。
このように、アーユルヴェーダの世界とは、薬草、火、オイルといった物質だけではない、《エネルギー》を扱う世界です。
最新の研究が導き出すもの
また、現段階の素粒子物理学では、物質と反物質、正反対の性質を持つ二つの物質が同じ量になった場合、強いエネルギーを発して、そのどちらも消滅すると考えられています。
私のアーユルヴェーダ・鍼灸(はりきゅう)治療による施術も、病気や症状をもたらすエネルギーが、体内で増えすぎたら減らすという調整を行います。
熱かったら冷ます、乾いていたら潤わせるなど、正反対のエネルギーを与えることで、発汗・排尿・排便・嘔吐などのアクションを引き起こし「消滅させる」手法です。
中国医学にも「相反相成」といって、対極の性質をもつものの組み合わせで治療を行う方法がありますし、アーユルヴェーダもその原理を巧みに利用していて、ここに素粒子物理学との共通点を感じます。
アーユルヴェーダや中国医学など伝統医学の世界では、現代の素粒子物理学で言われていることを、数千年も前から私たちの心身のケアに必要な知恵として、分かり易く説かれてきました。
アーユルヴェーダ・「生命の科学」の奥義が、現代科学によって今後さらに証明されていくことでしょう。
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