慢性的な便秘のお悩みを、アーユルヴェーダ・鍼灸(はりきゅう)治療・チネイザン(氣内臓療法)で解消する方法とは?
先日、アーユルヴェーダや東洋医学に関心があり、慢性的な便秘に悩まされている方が治療を求められて来院されました。
当院では、「便秘」に対してどんな取り組みをしているのか?をご紹介したいと思います。
(以下は、H様から許可を頂いて掲載しています)
H様は50代。長年、便秘に悩まされ続けてきました。
これまで漢方薬や浣腸に頼ってきましたが、慢性的な便秘がなかなか改善されません。
最近は特にひどく、便はほとんど出ず、座るだけでお腹の張りが気になるくらい常に違和感が続いていました。排泄ができないので食欲はなく、何を食べても美味しくありません。
便秘続きの憂鬱さから気持ちが暗く重い。何をしてもイライラしている。という心情をカウンセリングで告げられました。
便秘の問題は、腸の働きだけではない
このような便秘だけに限らず、症状を訴える方々のお悩みの症状は、一つだけではなく「そういえば・・」と、他にも次々に気になる事柄が出てくるケースがほとんどです。
長年の便秘で悩まされているH様は、YNSA(山元式新頭針療法)による触診で、腰椎の異常がでていたため、ご本人様に確認すると、「そういえば、以前からかなり腰痛もあった」とのこと。
便秘の苦しさにとらわれて、腰痛は二の次になっていたようです。
H様のように、慢性的な便秘に加えて腰痛が発生するほど「腸の状態は深刻」な可能性があります。
腸には、腸がお腹の中に納まるように固定させる〈腸間膜〉という部分があり、腰の骨にくっついて位置を保っています。
腸の中に便やガスが溜まると、腸は風船のように膨らみ重たくなるため、腰の骨にくっついて位置を保っている部分が腰の骨を引っ張り、腰痛を発生させる場合があります。
それだけではありません。
排便が出来ないということは、体内から追い出さなければならない不要のゴミ=「毒素」を排出することができない状態。
そのため体内に溜まった「毒素」が腸から滲み出て血液を汚し、身体のあちこちに散らばります。
このような血液が身体に溜まった状態を「瘀血(おけつ)」といい、この瘀血が便秘だけでなく、さらに様々な症状を引き起こしてしまうのです。
様々なお悩みの症状の根本の解決策として、「瘀血(おけつ)」状態を改善する。
これが当院のアーユルヴェーダ・デトックスの目指すところです。
一筋縄ではいかない便秘の解決
H様の腹診からは、ガスや便が溜まっていて、さらにそれがほかの内臓や横隔膜を圧迫している様子が伺えました。
慢性便秘の場合、排泄できずに膨らんだ腸が腸間膜から肝臓へ繋がる血管を圧迫する場合があります。
すると、体内の解毒を担う肝臓の働きが衰え、毒素の処理が滞ります。
毒素はそのまま血液に乗って身体の中を漂い、便秘だけでなく、腰痛、全身のだるさ、疲れが取れない、体臭がきつくなる、食欲が低下する、肌荒れ、気持ちが沈む ・・など、心身に様々な症状を引き起こしていくのです。
また、下行結腸からS状結腸のあたりは、触れられるのもつらく、お腹全体がひんやり乾燥して精気も失いかけている状態。
「瘀血の反応も強い」「体内の管という管が詰まりかけている」・・・
体内ではこのような深刻で複雑な要因が絡んでいます。
デトックスすれば体質改善できるというような安易な状況ではありません。一筋縄ではいかない難しい状況は多いのです。
慢性的な便秘には、脳から排泄を促すアプローチを
そこでまず、YNSAの触診で異常のあった排便をコントロールする「脳幹」を活性化する鍼治療を行い、脳から腸へのアプローチを行いました。
次に、チネイザン(氣内臓療法)で、腸や腸間膜までほぐし、血液やリンパ液の流れを再開させ、正常な働きを取り戻すための手技を行っていきます。
腸の蠕動運動を促したところ、H様はチネイザン(氣内臓療法)の施術中に、忘れかけていた便をもよおす感覚が蘇ってきたようだと言われました。
詰まった腸が神経を圧迫して腸から脳・脳から腸への情報が届いていない状況が、YNSA(山元式新頭針療法)と、チネイザン(氣内臓療法)で「脳と腸へ同時に働きかけた」結果、双方の繋がりが回復し、便をもよおす感覚が蘇ったと考えられます。
さらに、お腹を緩めたら腰も緩めましょう。
指圧・マッサージにて身体全体の緊張をほぐし、腸に引っ張られて緊張状態だった腰をリラックスさせます。
アーユルヴェーダのオイルマッサージが活きる施術
当院では、慢性的な便秘に対して、YNSA(山元式新頭針療法)とチネイザン(氣内臓療法)を施した上で、 慢性便秘で腸から浸みだした毒素を、ようやく排出へと導くアビヤンガ・オイルマッサージを行います。
このように、アビヤンガ・オイルマッサージ前に、オイルの働きを最大限に高めるための入念な施しが、当院の特長です。
さらには、オイルマッサージ後に、便や汗や尿などからは出し切れない毒素を、ドロドロ血と共に身体の外へと取り出す刺絡治療を行います。
施術後、お着替えが終わりカウンセリングルームへ戻られたH様の反応は・・・10分後に排泄ができました。
これにはビックリされて、久しぶりにお腹がすいたと感じ、気分も爽快になり大喜びで帰っていかれました。
このように、アーユルヴェーダ・鍼灸治療、・チネイザン(氣内臓療法)など、あらゆる角度から一気にアプローチする相乗効果は抜群。
Ten治療院では、腸や血管などのスロータス=管と、そこを流れる血液を大掃除・デトックスして、便秘の改善を促していきます。
心地よい状態を「定着」させるための「特別プログラム」は、お悩みの症状改善と共に、
内面から若返るアンチエイジング効果も期待できます。
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